全8回の講義アーカイブ動画・講義スライド・まとめレポート(AIまとめ)をまとめた視聴ページです。動画とスライドはカードをクリックすると別ウィンドウで開きます。
LECTURESアーカイブ
テクノロジーの未来学概論──FUTURES LITERACY〜未来を想像/創造するリテラシー
松島倫明(山梨県立大学客員教授/『WIRED』日本版 編集長)
▶ 第1回 講義アーカイブ動画を見るクリックすると別ウィンドウで開きます(Googleアカウントのログインが必要) ↗ ▤ 講義スライド(松島倫明)クリックすると別ウィンドウで開きます(Googleアカウントのログインが必要) ↗「なぜ僕らは22世紀を想像できないのか」というギブスンの問いから出発。私たちが思い描く未来は、20世紀の西側諸国がつくった「誰かの未来」の再生ではないか。単数形の未来をいったん終わらせる脱未来化と、多元的な未来を立ち上げる再未来化の2部構成で、科目全体の枠組みが提示された。
AIの進化の先に問われるもの──プロダクト、組織、意思決定の未来学
梶谷健人(POSTS 代表取締役)
▶ 第2回 講義アーカイブ動画を見るクリックすると別ウィンドウで開きます(Googleアカウントのログインが必要) ↗ ▤ 講義スライド(梶谷健人)クリックすると別ウィンドウで開きます(Googleアカウントのログインが必要) ↗AIの性能は約7ヶ月ごとに2倍、コストは年に約10分の1。この複利がチャットAIからエージェントAIへの転換を起こし、一人ユニコーン、to AI市場、職種の壁の消失というゲームのルールの変更が進行している。講義は「スキルの希少性から気質の希少性へ」を経て、99.8%の人が持ち歩ける生き方の哲学=第3の道はあるのか、という実存の問いに至る。
“未来”は中国でつくられるのか──国家と技術、その未来
高口康太(ジャーナリスト・翻訳家/千葉大学客員教授)
▶ 第3回 講義アーカイブ動画を見るクリックすると別ウィンドウで開きます(Googleアカウントのログインが必要) ↗ ▤ 講義スライド(高口康太)クリックすると別ウィンドウで開きます(Googleアカウントのログインが必要) ↗「中華未来主義」も「デジタル・レーニン主義」も、西洋の欲望がつくった観念上の中国だった。中核テーゼは「未来を構想しない中国」——シンギュラリティを語らず足元で稼ぎ、勝ち筋が見えなくても殺到し(ジュガール)、失敗の屍を苗床に次が育つ(腐海のイノベーション)。未来は構想されるのではなく、生成される。
分散化の先にあるものは?──ブロックチェーンが築くレジリエンスな社会
守慎哉(imi共同創業者&アーティスト)
▶ 第4回 講義アーカイブ動画を見るクリックすると別ウィンドウで開きます(Googleアカウントのログインが必要) ↗ ▤ 講義スライド(守慎哉)クリックすると別ウィンドウで開きます(Googleアカウントのログインが必要) ↗「怪しい」「金儲け」という連想をアンラーンし、ブロックチェーンをレジリエンスな社会のためのインフラとして捉え直す。平時には役に立つと感じにくいが、真価はブラックスワンの時にこそ発揮される、永遠に動き続ける恒久インフラ。サイファーパンクからd/acc、Pluralityへと続く思想の系譜と、デジタル・オフグリッドの実践まで。
身体はどこまで拡張できるのか──メタバース・BMI・新しい現実
藤井直敬(デジタルハリウッド大学 学長/神経科学者)
▶ 第5回 講義アーカイブ動画を見るクリックすると別ウィンドウで開きます(Googleアカウントのログインが必要) ↗ ▤ 講義スライド(藤井直敬)クリックすると別ウィンドウで開きます(Googleアカウントのログインが必要) ↗鍵を握るのは最新の技術ではなく、それを受け止める「変わらない脳」の仕組みのほうだ。脳は未来の予測マシンであり、全員が異なる現実を生きている。自由意志は存在しないとしても、現実を疑い、編集し続けるループそのものが主体を立ち上げる——「主体性の再獲得」という結論は、科目全体の問いに直結した。
生命はどこまでつくり出せるのか──クローン技術の最先端から考える未来
若山照彦(山梨大学発生工学研究センター 教授・センター長)
▶ 第6回 講義アーカイブ動画を見るクリックすると別ウィンドウで開きます(Googleアカウントのログインが必要) ↗ ▤ 講義スライド(若山照彦)クリックすると別ウィンドウで開きます(Googleアカウントのログインが必要) ↗副題は「人類は1000年後も繁栄しているのだろうか」。クローン技術と宇宙生殖を掛け合わせ、人類が銀河系へ広がる千年後を本気で扱う。20年・58世代の再クローニング実験は、有性生殖で遺伝子の50%を切り捨てることこそが不可欠だったという、自らの過去の論文を否定する結論に到達する。
AI and ALIFE──人工生命から考える未来世界
池上高志(東京大学特任教授/AISAC教授・センター長)
▶ 第7回 講義アーカイブ動画を見るクリックすると別ウィンドウで開きます(Googleアカウントのログインが必要) ↗ ▤ 講義スライド(池上高志)クリックすると別ウィンドウで開きます(Googleアカウントのログインが必要) ↗人間が頭で描いたストーリーやモデルからではなく、データそのものが駆動して世界が立ち上がる方向への転回=マッシブ・データフロー。科学の自動化、単細胞生物における「集団が先で、個性は後から出てくる」原理を経て、欲望はどこから来るか、なぜノイズが創造性の源なのかまで。
総論──テクノロジーの未来と課題を再考する
七沢智樹/長谷川愛/原島大輔
▶ 第8回 講義アーカイブ動画を見るクリックすると別ウィンドウで開きます(Googleアカウントのログインが必要) ↗ ▤ 講義スライド(総論)クリックすると別ウィンドウで開きます(Googleアカウントのログインが必要) ↗レクチャーではなく、受講生自身が「未来を、自分の言葉で描き直す」ための総論+ワーク。長谷川がスペキュラティヴ・デザインのC/Dリストを、七沢が3つの本能(順応主義・宗教性・部族主義)と深い層を提示し、原島がその枠組みに真っ向から反論して惑星的想像力を対置する。答えを一つにまとめず、「分からないものを考え続ける」ことを次の科目群へ引き継いで幕を閉じた。
THROUGHLINESこの科目を貫いた線
- 7回の成果は「前提の剥落」だった中国・ブロックチェーン・クローン・AI——それぞれの回で視点の転換が起き、同じ構造(鉄の馬・予測モデル・生物以下)が3度現れた。頭で構想したものからは、構想した以上のものは出てこない。
- 出発点を変える——Not Here, Not Nowスペキュラティヴ・デザインは「壊れた現在」から未来を外挿することをやめ、ここでもなく今でもない場所から可能性を考える段階に入った。What if(もしも)から As if(かのように)へ、仮定の話から態度の話へ。
- 本能は敵ではなく両刃順応・宗教・部族は創造を飼いならすと同時に、継承・ビジョン・共同の条件でもある。そしてその下には「つくる」が生まれた深い層(生存の本能)がある。引き算し、遡り、使いこなす。
- 統計の人類ではなく、生きている一人一人一人一人の中に宇宙全体が入っている。その全員が生きていることを丸ごと想像する惑星的想像力にこそ、テクノロジーの未知のポテンシャルがあるかもしれない。
- 新しい知性(仮)本能に頭で抗うのではなく、つくることを通じて世界からの応答を受け取り、そのつど予測モデルを書き換えつづける力。深い層に降りて一周するから、5,000年の反復を組み替えられる。
- 分からないものを、考え続ける最終回は答えではなく、まとまらない3つの視点の重なりで閉じた。続きは最終課題と、技術哲学・技術の人類学・技術史・デザイン論へ。
ASSIGNMENT最終課題
遡る(Not Now)→ 向け直す → 描く(Not Here)の3ステップ。形式自由・再提出可。提出は2027年3月末まで(修了認定証の対象)。